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マンガは卒業できません!

読んだものや見たものの感想など。

「現代詩人探偵」読みました。

小説

詩を書くことが、死につながるのか

 

感想なんかを。

 

SNSのコミュニティ『現代詩人卵の会』のオフ会から10年後。

再開の約束の日。

その日現れたのは9人のうち5人。

来なかった半数の人間は全員亡くなっていた。

 

10年たって、詩人になっていなくとも私は主人公の探偵君をうらやましいと思います。書き続けるだけの物は彼の中にある。

ふと10年も続けてるものって何かあるかなと考えたけれど、何にもない気がする。環境だったり自分自身だったり変わっていくのが当たり前のようで、その中でブレずに変わらないでいるものがあるって私にはどうやったらそうなれるのかが分からない。

きっと羨ましいと言う感情なんだと思います。

 

探偵君の知りたいという気持ち。知っていくたびに、しんどい、楽じゃないという感情が積みあがっていく。それなのにどうして彼は知ろうとするのか。

挫折ではなくとも自分から詩を切り離したくても、それしかない。逆に詩だけは彼にあるのが当たり前になっている。そんなふうに縛られているのか、縛り付けているのか自分でもわからないけれど、それが根底にあるのだから、そこからたどっていった先が「知りたい」という事につながるのかと思っていました。

 

最後まで読めば、「あ、ここだったのか」と彼の囚われている部分に納得。

あとがきにも書かれていましたが、これは「なぜ」をめぐる物語となっています。

決して楽しいや、うれしいが詰まった物語ではありません。

ただ私は、何か一つの事にこんなにも執着して迷って悲しんで、それでも離れられない青年をうらやましく思いながらこの本を読み終えました。

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