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マンガは卒業できません!

読んだものや見たものの感想など。

「鳴夜」読みました。

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「鳴夜」

著:柴村 仁

 

夜宵、宵鳴に続く完結編。

 

3つの題名の漢字が重なってループするようにできていますね。

これまた去年出てたんですけど、読んでいなかった本です。

 これを最初に言ってしまうのもどうなのかと思いますが、ハッピーエンドという言葉は似合いません。

帯の「世界の果てで叶えられた最後の願い。」というフレーズがこの作品の表現にピッタリすぎて素晴らしい。

手に入らない物はないという細蟹の市。

それを守る赤腹衆のサザ。

そして最終局面は様々な人々の欲望が剥き出しになって、グロテスクでもあります。

それでも主人公の彼は、自分の想いだけで突き進んでいきます。

 

一巻にあたる「夜宵」では、サザやカンナという少年の出会いと様々な別れが書かれていました。

ミステリーでもあります。

でもこの出会いと別れがセットで、彼のスタートとなりました。

夜宵だけだとそれぞれが収まるところに、自分の気持ちに蓋をしつつも収まった形で物語の終わりを迎えていました。

 

そこから彼はずっと想っていた気持ちだけを持って、きっと生きていたんだろうなと感じます。

想いを貫けた彼には、よかったねと素直に思います。

あのまま失うばかりで人生を終えてしまっていたら、きっと後悔するだろうなと。

幸せまではいかなくとも後悔しないように突き進めた。

そんな彼のお話でした。

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